例時作法

れいじさほう
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決まった時刻に行うお勤めなので例時作法。
例時懺法れいじせんぼう阿弥陀懺法あみだせんぼうとも言われます。
ゆるやかな節をつけて読みます。

 定時のお勤め

天台宗には朝題目夕念仏あさだいもくゆうねんぶつという言葉があります。朝のお勤めは法華懺法ほっけせんぼうを読み、夕方のお勤めには例時作法を読むことをいいます。

例時作法は、阿弥陀経を中心として、いくつかのお経で構成されています。阿弥陀様の救いを求め、阿弥陀様の主宰する極楽浄土へ行こう!という内容です。

 懺法 せんぼう

懺法は悔する方と言う意味です。いろいろな懺法があります。お経に説かれている方法によって、過ちを悔する式なので、懺儀さんぎともいいます。

もともとは、僧侶個人の生活上の罪を、特定の日に仲間に告白することでしたが、時代とともに仏様の前で行う精神的な懺悔となり、さらに形式が整うと、災いを除く祈願のために行われるようになりました。

奈良時代までは○○悔過けかといわれ、平安時代から○○懺法と呼ばれるようになります。そのなかで一番有名なものが法華懺法です。後白河天皇の頃からは、宮中でも行われました。

法華懺法は法華経ほけきょうを読むお勤めです。円仁という僧侶が中国から日本へ伝えました。

 浄土宗の誕生

例時作法も、円仁が中国の五台山から日本へ伝へ、比叡山の常行三昧堂で、はじめて行われた、とされています。

後にこのお勤めは、盛んに行われるようになり、特に法然上人が阿弥陀経は毎日かかさず読みましょう、と提唱してやがて浄土宗が誕生します。

現在行われている例時作法は、阿弥陀様を中心とする点では共通していますが、円仁の伝えたものとは、違いがいろいろとあります。

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