サンスクリット語

梵語と梵字
 TOP > やさしい仏教入門 > サンスクリット語

サンスクリット語は古代インドの標準的文章語です。
サンスクリットは、完成された、洗練された、の意味です。
中国では梵語や聖語と訳しました。梵には「きよらか」の意味があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 古代インドの文章語&教養語

サンスクリット語=インド語、は少々誤りがあります。インドにはたくさんの言語があり、サンスクリット語は古代インドで使われた標準的文章語です。現在の公用語は、ヒンディー語と英語ですから、インド語と言う表現もおかしいかも知れません。

古代の言語ですが、現在も学会の発表などでは使われることもあるようです。 また、サンスクリット語=仏教のように思われがちですが、ヴェーダ聖典をはじめとして、ヒンドゥー教やジャイナ教などの教典でも使われています。

 知識階級の言語

サンスクリット語は昔から知識階級の言語でした。お釈迦様はマガダ地方出身の庶民派です。説法に使われた言語は、サンスクリット語以外の俗語や民間語、と言われています。当初のお経はパーリ語などで書かれ、後にサンスクリット語で書かれるようになります。

 仏教梵語

お経に使われたサンスクリット語は個性があり、仏教梵語あるいは仏教混淆梵語と呼ばれます。混淆=方言や仏教特有の言葉を含みます。

方言を含むのは、仏教が広範囲で信仰され、そして地域を越えて理解されていた為です。また、お釈迦様は弟子たちに俗語での説法を勧めた、と伝えられています。

お経がサンスクリット語で書かれるようになったのは、正式な文書にサンスクリット語を使うのが普通となった、4〜6世紀ころです。密教的な部分では、その特殊性から隠語的にサンスクリット語以外が使われた場合もあります。

 梵字

サンスクリット語には、おもにデーヴァナーガリー文字が使われます。現在のヒンディー語と同じ文字です。読み方は多少異なるようです。

日本で普通、梵字と呼ばれている文字は悉曇しったんで、グプタ文字から6世紀に発達したシッダマートリカー文字です。シッダマートリカー文字を中国では悉曇と訳しました。悉曇は文字あるいは書体のことで、文法は梵語=サンスクリット語です。これが、日本では書体・文法まとめて悉曇と呼ばれるケースが多いのです。

 

 (C) Copyright 2008 Tobifudoson Shoboin.All Rights Reserved.

TOP > やさしい仏教入門 > サンスクリット語