陀 羅 尼

だらに 陀羅尼助
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お不動さまをお参りするとき、唱える言葉を慈救呪じくしゅといいます。

お不動様は大悲の心で、私たちをってくださるので、救いを求める言葉を慈救呪といいます。梵語の音写ですので、宗派によって多少発音が異なります。

ナーマクサーマンダーバ サラナンセンダ マーカロシャーナ ソワタヤウンタラタ カンマン

意味は「あまねく一切の金剛、特に大忿怒の相を現して堅固の徳を備える不動明王に帰依し奉る」となります。

お経にはこの慈救呪のように、翻訳しないで漢字音写した真言がかなりあります。これらを陀羅尼といいます。

陀羅尼も音写で、善をよく保つ力、お釈迦さまの教えを記憶して保つ力、と訳します。陀羅尼は密教では、いろいろな仏さまに対して唱える真実の言葉として大切なものです。また言葉そのものが諸仏のご利益で、不思議な力を持つと考えます。

 陀羅尼助

陀羅尼助 だらにすけ は山伏が作った薬として有名です。

薬を作るときに陀羅尼を唱えながら煮る時間を計ったことから、陀羅尼助と呼ばれるようになったといいます。

この薬の起源は明らかではありませんが、役行者が発明し、藤原鎌足の病気をなおしたという伝説があります。

黄柏(オウバク=キワダの樹皮)を煎じて濃縮したエキスを固めたもので、胃腸薬がおもな使い道です。昔はお湯でといて傷薬にしたり、2,000倍位に薄めて目薬としても使われました。

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