十二合掌

じゅうにがっしょう
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密教の合掌。
の基本形。
手を合わせることは、仏様と私たちが一緒になることを表します。

※柱は木偏でなく手偏の場合もあります。

 合掌 がっしょう

両手の掌を合わせることを合掌といいます。インドでは、古くから行われてきた、敬意を込めた挨拶の一種です。それが仏教に取り入れられ、仏様をお参りするときの作法となりました。

密教では、右手を仏様の世界、左手を私たちの世界、あるいは、右手を金剛界こんごうかい左手を胎蔵界たいぞうかいとします。また理と智、定と慧に当てはめることもあります。

五本の指には小指から地・水・火・風・空の五元素を割り当てます。

 手印 しゅいん

手と指の組み合わせで、仏様の悟りの内容や働きなどを象徴的に表す方法を手印といいます。印相いんぞう契印げいいん密印、あるいは単に印と呼ばれることもあります。

手印は数千を数えると言われますが、基本となるのは12種類の合掌と6種類の拳けんです。12+6この18種類を印母いんもと言います。

六種拳=1:蓮華拳 2:金剛拳 3:外縛拳 4:内縛拳 5:忿怒拳 6:如来拳。
厳密には1〜4の四種類が本来の印母で、5と6は印母に類するものです。

 十二合掌 じゅうにがっしょう

特に基本となるのは、1と7です。普通合掌というと1を指します。お不動様をお参りするときなど、密教では7の合掌が基本です。
以下の説明は概略で、指の重ね具合など、微妙なところがあります。

1. 堅実心合掌けんじつしんがっしょう
手を合わせ、手のひらの間に空間をつくらない。指先は少し離れることになる。
2. 虚心合掌こしんがっしょう
1の状態から少し手のひらの間に空間をつくる。指先が先までよく着く。
3. 未敷蓮華合掌みふれんげがっしょう
2の状態から、さらにふくらます。如来開蓮合掌にょらいかいれんがっしょう・未開蓮合掌みかいれんがっしょうとも言う。
4. 初割蓮合掌しょかつれんがっしょう
3の状態から、親指と小指以外を少し離す。1〜4で蓮華がしだいに膨らみを増すような形となる。
5. 顕露合掌けんろがっしょう
小指どうしを着けるようにして、両手を仰向けにする。
6. 持水合掌じすいがっしょう
5の状態から親指以外を着けて水をすくうような形にする。
7. 帰命合掌きみょうがっしょう 
金剛合掌こんごうがっしょうとも言いう。右手の指を上にして、交互に指を組み合わせ合掌する。
8. 反叉合掌ほんしゃがっしょう
背中合わせで、指を互いに組む。右手の指が上になる。
9. 反背互相著合掌ほんはいごそうちゃくがっしょう
右手を仰向けにして、伏せた左手の上に置く。
10. 指合掌おうしゅしがっしょう
5の形から中指のみ右を上として重ねる。
11. 覆手向下合掌ふしゅこうげがっしょう
10の裏返しのような形。中指を右が上で重ねる。
12. 覆手合掌ふしゅがっしょう
親指だけ着けて手を並べる。

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