おっくう

じゅげむ じゅげむ
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古代インドで使われていた時間の単位にカルパという単位があります。

100年に一度なんて

オックウ!!

 

1カルパは・・・
天女が100年に一度降りてきて、羽衣で軽くひとこすりして、7km立方の石が摩滅してもまだ余りある時間。
あるいは、7km立方の箱に芥子を詰め、百年に一度、一粒取り出していき、すべて取り出してもまだ余りある時間をいいます。

前者を磐石劫ばんじゃくこう後者を芥子劫けしこうといいます。

落語の寿限無じゅげむという話に登場する、ごこうのスリキリのこうとは、このカルパのことです。 ごごう五劫と書き、5カルパのことです。とほうもなく長い時間です。

日常使われている言葉に、もっと長い時間があります。面倒なときに、おっくうといいます。これは億劫と書き、1劫の億倍した長い時間ということです。

劫の字をくうと読んだのは習慣的なものです。さらに劫の永さを強調した永劫という言葉もあります。未来永劫です。

反対に短い時間の方は、刹那せつなといいます。指をパチンと弾いた時の音の長さの数十分の1くらいの長さです。0.01秒くらいでしょうか。仏教ではこの短い時間のなかにも、ひとつの生命の一生があると考えます。

古代インドでは、120刹那で1怛刹那たせつな、60怛刹那で1臘縛ろうばく、30臘縛で1牟呼栗多むこりった、5牟呼栗多で1時、6時で1日とされていました。

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