結界 & 注連縄

けっかい と しめなわ
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 区切り

結界は通常、清浄な領域と普通の領域との区切りをいいます。もともとは僧と尼の生活の秩序を保つため、場所を限定したことが始まりと言われています。

密教では道場の設置にあたり魔障の侵入を防ぐため、国土結界、道場結界、壇上結界などをします。

結界された空間は、許された者以外、立入禁止です。立入禁止の表示と境目を示すため、本堂など建物では段差をつけたり、扉や柵を設けます。屋外では石や棒杭、シメ縄などを使います。

 注連縄 しめなわ

シメは「占める」あるいは他の者に対して占有を「示す」ことから、注連縄、標縄、などと書きます。七五三縄と書いて「しめなわ」と読むこともあります。この呼び方には諸説があります。

しめ縄のところどころに入れるシメの子の藁を7本、5本、3本と垂らすことから。

垂れの位置が、7番目、5番目、3番目にするところから。

修験道では、七は北斗七星、五は木火土金水の五行 三は天地人の三才とします。

陰陽道では、七は西、五は中央、三は東に相当します。東西の線は、天盤上の太陽の通り道=神様の通り道=清浄な線となります。

 左ない

しめ縄は通常、稲藁わらで作り、一般の縄と区別するために縄目を「左ない」にします。形は色々ありますが、太さが一定のひも状の物と、神棚などに付ける片方が細く、反対側が太い物とに分けられます。

後者はさらに牛蒡ごぼうのように細くあまり太さの変わらないものを牛蒡注連ごぼうじめ、大根のように太くだんだん細くなっていく物を大根注連だいこんじめ、両端が細く中央が太い鼓胴(つづみどうじめ)の三種類に分けられます。

 入船と出船

大根注連も牛蒡注連も細い方(末)を向かって左にするのが一般的です。向かって右を上位とする慣わしがあるからです。 (参拝する人から見て右)
商店などでは逆にすることもあります。しめ縄を船に見立てて、左向きは出船、右向きは入船といって、お客の入りが沢山あるようにと願います。

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